動作学習研究チーム

研究概要

スマートスピーカーなど、近年の人工知能技術を利用した対話システムは音声コマンドを利用した情報検索などの様々な機能を実現してきています。この中で、対話ロボットは人間と共生するようなシステムとして期待されていますが、人間同士が行うようなジェスチャーなどの仕草など多様なモダリティを活用したコミュニケーションを行う能力は実現できていません。我々のチームでは、人間同士が日常生活で行っている対話の計測と機械学習によるモデル化やロボットによる自律的な学習を通して、多様なモダリティを活用した対話を行うロボットの実現を目指します。

研究分野
  • ヒューマンロボットインタラクション
  • 機械学習
キーワード
  • 強化学習
  • ヒューマンロボットインタラクション
  • コミュニケーションロボット
  • 動作生成
  • 内発的動機
研究テーマ
  • 人間とのインタラクション動作の強化学習
  • 心理評価に基づく人間らしく自然な動作の生成
  • 対話的なロボット操作機構の研究
  • 日常活動型の自律ロボット

中村 泰

中村 泰

略歴

2004年
奈良先端科学技術大学院大学
2006年
大阪大学大学院工学研究科
2020年
理化学研究所

メンバー

Huthaifa Ahmad
研究員
Liliana Villamar Gomez
特別技術員
岡留 有哉
客員研究員
Yazan Alkatshah
研究パートタイマーⅠ兼研修生
Chenfei Xu
研究パートタイマーⅠ兼研修生
Zhichao Chen
研修生
Haoyang Jiang
研修生
Zicheng Zhao
研修生
Bang Trong Nguyen
研修生

過去のメンバー

西村 優佑
研究パートタイマーⅠ兼研修生(2021/01-2023/03)
髙城 頌太
事務パートタイマーII(2021/12-2022/03)
Duong Nam Tran
研修生(2024/8-2024/09)
新井 那由多
インターン(2023/09)
Sara Pia Calvitto
インターン(2023/08-2023/11)

研究成果

インタラクション動作の逆強化学習

実世界でのヒューマンロボットインタラクション (HRI) においては、ロボットが直面する状態が多様であるため、制御ルールをハンドコーディングで実装することは容易ではありません。このような課題において深層学習を用いた手法が期待されています。我々は深層ニューラルネットワークを用いた逆強化学習を HRI 分野の実課題に応用しました。ここでは、アンドロイドがショッピングモールの受付として来客に手指の消毒をお願いする、という課題に取り組みました。遠隔操作により収集したデータを用いた学習を行うことで、アンドロイドは練習を積んだ人間による遠隔操作に近い効率で来客に消毒の実施を促すことができるようになりました。

インタラクション動作の逆強化学習

主要論文

  1. Zhichao Chen, Yutaka Nakamura, Hiroshi Ishiguro,
    “Outperformance of Mall-Receptionist Android as Inverse Reinforcement Learning Is Transitioned to Reinforcement Learning,”
    IEEE Robotics and Automation Letters. ( open access )
  2. 岡留 有哉, 阿多 健史郎, 石黒 浩, 中村 泰
    ”対話中の振る舞い予測のための時間的整合性に注目した自己教師あり学習”
    人工知能学会論文誌 (2022)
  3. Zhichao Chen, Nakamura Yutaka, Hiroshi Ishiguro
    "Android As a Receptionist in a Shopping Mall Using Inverse Reinforcement Learning"
    IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (2022)
  4. Naoki Ise, Yoshihiro Nakata, Yutaka Nakamura, Hiroshi Ishiguro
    "Gaze motion and subjective workload assessment while performing a task walking hand in hand with a mobile robot"
    International Journal of Social Robotics (2022)
  5. Huthaifa Ahmad, Yutaka Nakamura
    "A robot that is always ready for safe physical interactions"
    Interdisciplinary Conference on Mechanics, Computers and Electrics (ICMECE 2022)
  6. Satoshi Yagi, Yoshihiro Nakata, Yutaka Nakamura, Hiroshi Ishiguro
    "Can an android's posture and movement discriminate against the ambiguous emotion perceived from its facial expressions?"
    Plos ONE (2021)
  7. Yusuke Nishimura, Yutaka Nakamura, and Hiroshi Ishiguro
    "Human interaction behavior modeling using Generative Adversarial Networks"
    Neural Networks, 132, pp.521—531 (2020)
  8. Ahmed Hussain Qureshi, Yutaka Nakamura, Yuichiro Yoshikawa, and Hiroshi Ishiguro
    "Intrinsically motivated reinforcement learning for human-robot interaction in the real-world"
    Neural Networks, 107, pp. 23—33 (2018)
  9. Yuya Okadome, Yutaka Nakamura, and Hiroshi Ishiguro
    "A confidence-based roadmap using Gaussian process regressio"
    Autonomous Robots, 41(4) (2017)
  10. Yutaka Nakamura, Takeshi Mori, Masa-aki Sato, and Shin Ishii
    "Reinforcement learning for a biped robot based on a CPG-actor-critic method"
    Neural Networks, 20(6), pp.723-735 (2007)

関連リンク

お問い合わせ先

yutaka.nakamura [at] riken.jp
※[at]は@に置き換えてください。

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